30佐賀藩精煉方絵図 嘉永5年(1852年)に佐賀藩が多布施に設置した「精煉方」という理化学研究所の様子を推定して昭和2年(1927年)に描いたものです。ここでは、後に日本赤十字社を設立する佐野常民、東芝の前進を興す田中久重など、藩内外から優秀な人材を集め、物理・科学の研究や機械の試作、蒸気機関の研究などを行ないました。絵画の中央には蒸気機関車の模型を走らせている様子が、また、右下には蒸気船の模型が描かれており、これらの研究成果が、後に日本初の実用蒸気船「凌風丸」の建造にも結びつきました。