55佐賀城内の様子
佐賀城本丸御殿は約8000㎡の広さを持ち、藩主の住居として、また佐賀藩の行政を執り行う庁舎しての役割を果たしました。藩主が普段生活していた「中奥」には御風呂屋や御寝所と呼ばれた施設もありました。また、藩主直正の側室たちも住んでいた「奥」は、屏に囲まれ、役人を除いて女性だけが占有できる空間でした。御玄関、御式台、外御書院など「表」の空間は藩の公式行事あるいは応接の場として利用され、佐賀城本丸御殿の最も重要な場所でした。この佐賀城本丸御殿には、行政機構の建物もあり、たくさんの藩士が通勤していました。本丸御殿の昼間の人口は200~300人にも及び、彼らの食事をまかなう台所もありました。