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中里逢庵作品コレクション

 中里逢庵コレクションは、当館が所蔵する中里逢庵氏(1923~2009)の作品13点からなるものです。
 中里逢庵(十三代中里太郎右衛門・中里忠夫)氏は、日本藝術院会員であり、唐津焼のみならず日本陶芸界を代表する陶芸家の一人として活躍されるとともに、「叩き」技法のルーツなど唐津焼の研究で博士(学術)号を取得されるなど、研究者としても多大な業績を残されました。
 平成21年(2009)12月、御子息の十四代中里太郎右衛門(中里忠寛)氏から、逢庵氏の作品11点を寄贈していただきました。十三代中里太郎右衛門襲名以降の昭和52年(1977)から平成13年(2001)までの代表的作品です。

中里逢庵(なかざと ほうあん)氏 略年譜

大正12年(1923) 十二代中里太郎右衛門の長男として佐賀県唐津市に生まれる
昭和18年(1943) 東京高等工芸学校(現・千葉大学工学部)工芸図案科卒業
昭和26年(1951) 第7回日本美術展で陶彫「牛」初入選
昭和31年(1956) 第12回日本美術展で「陶・叩き三島花器」北斗賞受賞
昭和33年(1958) 第1回日展で叩き壷「牛」特選受賞
昭和36年(1961) 第3回日展入選作「壺」により日本陶磁協会賞受賞
昭和44年(1969) 十三代中里太郎右衛門襲名
昭和56年(1981) 第13回日展で「叩き唐津三島手付壺」内閣総理大臣賞受賞
昭和59年(1984) 第15回日展出品作「叩き唐津手付瓶」により日本藝術院賞受賞
昭和60年(1985) 佐賀県芸術文化功労賞受賞
平成4年(1992) 佐賀県重要無形文化財保持者に認定
平成7年(1995) 唐津市制功労賞受賞
平成9年(1997) 紺綬褒章受章
平成11年(1999) 紺綬褒章受章
平成14年(2002)

京都大徳寺にて得度し、庵号「逢庵」を授かる

平成16年(2004)

論文「唐津焼の研究」で博士(学術)号を取得

平成19年(2007) 日本藝術院会員就任
平成20年(2008) 旭日中綬章受章 日展顧問就任
平成21年(2009)

3月12日逝去(享年85)
正五位に叙せられる