展示案内EXHIBITION

特別企画展「日本磁器誕生」を開催しています。【終了しました】

※この展覧会は終了しています。

2016年10月 6日(木曜日)

日本で最初の磁器が17世紀初頭に有田で創始され、2016年に創業400年を記念するにあたって、10月7日(金)から11月27日(日)まで特別企画展「日本磁器誕生」を開催します。

16世紀末に始まった唐津焼は、陶磁器生産の基盤がなかった肥前地域に大きな産業構造の変化をもたらしました。唐津焼の生産体制を母体として、17世紀初頭に佐賀・有田で朝鮮陶工による技術導入を契機として日本最初の磁器生産が始まり、されに17世紀中葉に中国系技術を取り入れて華やかな色絵磁器が出現するなど飛躍的な革新を遂げました。17世紀後半には本格的にアジアやヨーロッパへも輸出されるようになり、柿右衛門様式をはじめ各種の様式が生まれ、有田磁器は日本を代表する磁器産業として発展していきます。

伊万里の鍋島藩窯で有田の技術を元に日本磁器の最高峰とも称される鍋島焼が確立する一方、18世紀以降は国内向け製品の普及が進み、生活の中に磁器が深く根を下ろします。幕末から明治期には海外輸出が再び盛んとなり、新たなデザインや技術の磁器が創出されました。

大正から昭和の初期になると、産業的な磁器生産とは別に個人作家としての意識が高まり、近代的な陶芸家が輩出します。戦後は産業と個人作家が並行しながら生活を豊かに彩る各種の磁器や陶芸作品が作られ、今日に至っています。

また、有田に始まった日本の磁器生産は、17世紀のうちには石川・九谷や広島・姫谷などにも伝播します。肥前以外の磁器生産地はいったん途絶えますが、18世紀から19世紀になると、京都、瀬戸・美濃などの従来から陶器生産が盛んな産地や、それまで陶磁器生産が行われていなかった地域まで、日本各地に磁器生産技術が広がり、多彩な作品が生まれました。

この展覧会では、有田磁器の革新と発展を軸に日本磁器400年の歩みを振り返り、その多様性と美を紹介します。

  1. 会期
    平成28年10月7日(金曜日)~11月27日(日曜日)
    9時~17時 *月曜日休館(祝日の場合は開館)
  2. 会場
    佐賀県立九州陶磁文化館 第1・第2・3展示室
  3. 観覧料 無料
  4. その他 詳細については、下記をご参考ください。