女性の手習い――否定する「ない」でなく、肯定する「ない」――
女性の手習い――否定する「ない」でなく、肯定する「ない」――
手習の師匠の姓名ですか。江口大五郎と申します。
右の事は福岡も
(『大木喬任伝記資料談話筆記』より)
※よみがなの( )の箇所は筆者がルビを付した。原典は旧かな表記であるが、( )内は新かなを用いた。
幕末佐賀藩士の女児たちが12、13歳(数え)から手習い塾に通っていた実情を具体的に知ることができます。武家全部かどうかはわかりませんが......。語った人は
佐賀城本丸クラシックス『大木喬任伝記資料談話筆記』は、明治政府で
さて、引用部最後に「ないない」と記されていますが、じつはこの「ないない」は佐賀の方言で、「そうです、そうです」の意味に近いのです。すこし前までは佐賀の年配の人は、しばしば「ないない」と言いながら頷いたものです。否定する「ない」でなく、肯定する「ない」。現在は佐賀の若者でも反対の意味に読むかもしれません。(古)
佐賀 大木喬任 談話筆記 福岡義辨 江口大五郎 大島稽介 佐賀の方言 女子教育