佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

REPORT学芸員だより

ネムノキがきれいに咲いています

2010年06月17日 季節

 県立美術館前の駐車場の北側には高さ約10メートルのネムノキ(合歓木)があり、今、ピンク色のきれいな花をつけています。

 ネムノキは、南アジア・東南アジア・東アジア、日本では東北地方北部まで自生する落葉樹で、耐寒性が強く、温帯で広く栽培されています。
 宮城県・山形県・福島県一部では「ねむたぎ・ねぶたぎ(眠た木)」、京都府の一部では「ねふりのき(眠りの木)」、大分県・宮崎県一部では「ねむりこ(眠り子)」、沖縄県石垣島では「はまくわー(浜小)」と呼ばれているそうです。
 ネムノキは、夜になると葉が閉じる「就眠運動」を行いますが、和名や地方名に使われている「ネム」や「ネブ」は、この就眠運動に由来するとのことです。
 観賞用や街路樹として使われますが、中国医学ではネムの花は生薬として用いられ、「ネムノキ」の名のとおり、精神安定や不眠解消の効果があるとのことです。

 松本副館長によれば、県総合グランドや、川ぞいなど佐賀市街でも公園や川辺でときどき見られるとのこと。
 綿毛のような、きれいなピンク色の花を見てみてください。

(浦川)

ネムノキネムノキネムノキ

※ネムノキ(合歓木)の説明は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を参照しました。