【ミュージアム・キャラバン隊】芙蓉小中学校におじゃましました!
2月21日(火曜日)に、ミュージアムキャラバン隊を開催しました!
今回おじゃましたのは、佐賀市蓮池町の芙蓉小中学校です。
蓮池町は、佐賀藩の三支藩のひとつである蓮池藩の中心地として栄えた、歴史ある土地です。
芙蓉小中学校の前身である芙蓉小学校は、藩校の成章館を前身として明治7年に設立されました。
そんな歴史ある小中学校で美術作品と触れあったのは、小学部3年生の13名の皆さんです。
出張授業は、学芸員による作品の解説からスタート。皆さん、じっと耳を傾けています。
最初は、恐る恐る作品に近づいていった皆さん。
間近で観察したり触れたりしながら、だんだん会話が弾んできました。
「表面がぼこぼこしてる!」「なんで仏像の手はこんな形をしてるの?」
今回は、油彩画と日本画の画材も持っていきました。
チューブに入っている油絵具に対して、鉱物を主原料としている日本画の絵具は粉末状をしています。
この粉を、膠(にかわ)という動物の筋や腱から取れる油で練って、絵具を作るのです。
「粉の絵具なんて初めて見た!」「油絵と色が全然違う...」
中には、膠のにおいをかいで「くっさ~!」と顔をしかめる人も。
(動物の油ですからね...、とんこつラーメンのにおいに近い感じでしょうか?)
最後には、今回限りの特別メニューとして、蓮池藩の六代目の当主・鍋島直寛(なべしまなおひろ)の肖像画を見ていただきました。
かつてはこの地区の神社に奉納されていたこの掛軸。久しぶりに"里帰り"した肖像画を一目見ようと、地域の皆さんも沢山集まっていらっしゃいました。
当館には、直寛公のほか、歴代藩主9名の肖像画がすべて収蔵されています。
博物館には、地域の歴史を保存し、後世へ伝えていく役割もあるんです。
今回ご紹介した作品の他にも、たくさんの美術作品や、地域ゆかりの歴史資料が収蔵されています。
博物館・美術館にお越しいただいた際は、ぜひ様々な資料や作品との対話を楽しんでくださいね。