佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

REPORT学芸員だより

この春は、美術館でお花見を楽しみませんか?

佐賀市内の桜は既に散ってしまいましたが...、県立美術館ではまだまだ、作品で美しい花の競演を楽しむことができます!

開催中の展覧会「OKADA-ROOM vol.16 陽光の下で描く」(5月31日まで)で公開中の《丹霞郷》(たんかきょう)は、長野の美しい桃園を洋画家・岡田三郎助が見出して描いた作品。
桃花の淡いピンクが青空に映え、のどかな風景が広がります。
お客様からの人気も高い、岡田らしい優品です。

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また、小代為重(しょうだい・ためしげ)の《自宅の庭》は、自邸の庭の満開のツツジの花を描いた愛すべき小品。
このツツジを丹精していたのは小代自身でしょうか?
身近な自然への画家の温かなまなざしも感じられる作品です。
(実物はもっと色彩が美しいです...!)

自宅の庭.jpg

さらに、コレクション展「佐賀・日本画の眺望」(~5/23)では、満開の桜と渓流を描いた野口謙次郎の名品《春渓図》(しゅんけいず)を紹介しています!
満ち満ちる春の空気の中、水面に舞い散る桜の花びら。いかにも日本画らしい雅やかな美の世界を堪能いただける作品です。

春渓図.jpg

博物館・美術館を囲む佐賀城公園の自然も、まさに春爛漫。
博物館に併設する岡田三郎助アトリエの庭にも、若葉や花芽が芽吹いてきましたよ!
博物館前の芝生の広場で、お弁当を広げてピクニックするのにも良い季節ですね。

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花ざかりの植え込み.jpg

岡田アトリエの花.jpg

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美術鑑賞は、気持ちをリラックスさせ、不安を和らげる効果があると言われています。
遠出もままならず、気分も塞ぎがちな今日この頃ですが、この春は、県立美術館でのんびりお花見をしてみませんか。

「OKADA-ROOM vol.16 陽光の下で描く」

【会期】2月29日(土曜日)~5月31日(日曜日)
【開館時間】9時30分~18時
【休館日】月曜日
 ※ただし5月4日(月曜日・祝日)~6日(水曜日・祝日)は開館、5月7日(木曜日)は閉館。
【会場】美術館OKADA-ROOM

美術館コレクション展 「佐賀・日本画の眺望 ―池田幸太郎・野口謙次郎・立石春美―」

【会期】3月28日(土曜日)~5月23日(土曜日)
【会場】美術館2号展示室
 ※開館時間・休館日は上記と同じ。

◇現在、佐賀県立博物館・美術館は通常どおり開館しています。
当館(ホール含む)を会場として開催を予定していたイベントで中止・延期が決定したものについては、当館ホームページの「特別なおしらせ」に最新情報を掲載していますのでご確認ください。

◇新型コロナウイルス等感染症の拡大防止のため、アルコール消毒スプレーでの手指の消毒や手洗い・うがいの励行、マスクの着用等にご協力ください。