佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

REPORT学芸員だより

OKADA-ROOM、一部作品の展示替えを行いました!

2021年06月04日 展覧会

美術館のOKADA-ROOMでは、佐賀に生まれ、日本近代洋画の大家として活躍した岡田三郎助のコレクションを中心に、日本近代洋画の名品を時季ごとのテーマに沿って紹介しています。
現在開催中の「OKADA-ROOM Vol.20 或る洋画家の横顔II ー写真から見る画家たちのつながりー」(~8月15日)では、黒田清輝、久米桂一郎、小代為重、有馬さとえなど、岡田と親しく交流した洋画家たちとの交友の様子を、作品と映像資料、写真パネルで紹介しています。

5月31日、一部作品の展示替えを行いました!
今回の展示替えでは、岡田三郎助の《裸婦》、《薔薇》、《フローレンス風景》の3点の作品に替わり、《富士山(三保にて)》と《少女》の2作品を新たに展示しています。

《富士山(三保にて)》は、当館所蔵の岡田三郎助作品のなかで最大となる、縦137.3cm×横197.5cmの巨大な作品です。
作品は大きければ大きいほど、当然、取り扱いも大変!
大きな画面を傷つけないよう、細心の注意を払います。

OKADA-ROOM展示風景

《富士山(三保にて)》は、景勝地として名高い、三保の松原(静岡県)から臨む富士山を描いた作品です。
朝日に柔らかく照らされた峰の描写、水色から紫、バラ色の大空の美しいグラデーションに、岡田の豊かな色彩感覚が感じられる一点です。
初夏にぴったりの瑞々しい風景画を、ぜひ展示室でご堪能ください。

当館の岡田三郎助作品で一番人気の《裸婦》は、9月の特別展までしばらく養生(収蔵庫内で作品を休ませること)期間に入ります。
9月7日から10月17日までの「白馬、翔びたつ ー黒田清輝と岡田三郎助ー」で再び展示しますので、どうぞお楽しみに!

パネルを壁に打つ担当学芸員。展示作業ももう手慣れたものです。

OKADA-ROOM展示風景2

「OKADA-ROOM Vol.20 或る洋画家の横顔II ー写真から見る画家たちのつながりー」は8月15日まで開催しています(入場無料)。
ぜひお越しください!