佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

REPORT学芸員だより

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」に当館の所蔵資料を貸し出しています!

2022年10月24日 その他

岡山県立美術館(岡山県岡山市)で開催中の「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」に当館の所蔵資料を貸し出しており、現在、同館で展示されています。

岡山県美「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術」バナー

その点数、なんと約110点!
まさに「佐賀県立美術館優品選」のサブタイトルにふさわしい展観です。

岡山県立美術館外観

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展覧会場には、佐賀県立美術館が日本最大のコレクションを有する日本近代洋画の画家、岡田三郎助(おかだ・さぶろうすけ)の作品や資料類約30点をはじめ、岡田に洋画家を志すきっかけを与えた明治洋画の先駆者・百武兼行(ひゃくたけ・かねゆき)、岡田と共に日本近代洋画を牽引した巨匠、黒田清輝(くろだ・せいき)や久米桂一郎(くめ・けいいちろう)、また岡田の次の世代に生まれ、中央と故郷の両方で活躍を果たした御厨純一(みくりや・じゅんいち)や北島浅一(きたじま・あさいち)、山口亮一(やまぐち・りょういち)の選りすぐりの優品が一堂に会しています。

さらに、佐賀市諸富町出身で、古代と未来を融合させたような夢想的でロマンチックな作風で知られる野村昭嘉(のむら・あきよし)、佐賀をゆかりに持ち、戦後美術界の台風の目して活躍した池田龍雄(いけだ・たつお)や古川吉重(ふるかわ・よししげ)、現代アート界で国際的に活躍中の画家、池田学(いけだ・まなぶ)の作品も紹介し、肥前佐賀の美術の奥深く魅力的な流れに触れていただくことができます。

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」展示風景1

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」展示風景2

展示資料はこれだけではありません。
佐賀県立博物館所蔵の吉野ケ里遺跡をはじめとする県内の代表的な遺跡から出土した遺物、「肥前国産物図考」など、在りし日の佐賀の人々の暮らしや産業を物語る資料、さらに有田焼や鍋島更紗、鍋島緞通、佐賀錦など、佐賀の工芸の豊かな伝統を伝える工芸品の名品も同時に出品しています。
私たち学芸員でも、自館でこれほどの資料を一気に展示することはほぼありませんので、あまりに錚々たるラインナップに、貸出時には「おぉ~」と目を輝かせていました(笑)。

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」展示風景3

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」は、11月6日(日)までの開催です。

県外で佐賀県立美術館と佐賀県立博物館の所蔵品をまとめてご覧いただける非常に貴重な機会です。お近くにお住まいの方は、ぜひ足を運んでみてくださいね!(文責:学芸課 秋山)

岡山県立美術館「岡田三郎助と佐賀ゆかりの美術ー佐賀県立美術館優品選」展覧会の詳細はこちら(岡山県立美術館のWebサイトにリンクします)