美術館40周年特別展「あそび、たたかうアーティスト 池田龍雄」開会中!
現在、佐賀県立美術館では開館40周年を記念して「あそび、たたかうアーティスト 池田龍雄展」が開催中です!
美術館に入るとまず目に飛び込んでくるのは、絵本「幼年民話 おばけばなし」の表紙として描かれたおばけの大きな看板です。
怖いけど、ちょっとユーモラスな目に引き込まれながら進んでいくと、《漂着》という作品が見えてきます。
背丈以上もあるインスタレーション作品の足元に注目すると、砂浜が広がっており、漂着物が丸ごと会場に流れ着いたかのような錯覚に陥ってしまいそうです。
会場内にはどんな作品が並んでいるのか期待が高まります!
ちなみに、《漂着》の展示はフォトスポットとなっているため、ご来場の際には看板とあわせて記念に写真を撮ってみてはいかがでしょう?(インターンシップ生:川浪)
さてここから、展示室内を少しご紹介したいと思います。
第1章では主に池田龍雄の画家としての「たたかい」が紹介されています。15歳で軍隊に志願し、特攻隊として訓練の最中に終戦を迎え、後に画家としての人生を歩み始めました。
「内灘」シリーズは、丸ペンで描かれており、約10年にわたり池田の主要な表現方法となっています。
その他の作品についても、彼の戦争などに対しての思いが多様な視点から描かれており、目が惹きつけられます。(インターンシップ生:古川)
池田ワールドに迷い込んだかのような展示室を進んでいくと、映像展示の部屋があり、当館学芸員による作品解説や、「梵天の塔」を池田本人が行っているところを撮影した貴重な映像も見ることができるので是非ご覧ください。(インターンシップ生:津留崎)
また、第4章では、壁やガラスケースいっぱいに池田龍雄が描いた絵本の挿絵の原画の数々が広がります。池田は、ペン画やオブジェだけでなく、生活のために絵本の挿絵も手掛けていました。
様々な芸術を創り出す姿は、まさにマルチアーティストと言えるでしょう。
200点を超える作品の中から是非お気に入りの1作品を見つけてみてください。(インターンシップ生:神戸)
最後に、本展覧会は彼の約70年にわたる画業を振り返る、佐賀県で初めての回顧展となっています。10月29日(日)まで開催しており、会期中には、トークイベントや、博物館・美術館セミナー、学芸員によるギャラリートークなども行ないます。
皆様のご来場を心よりお待ちしております!
関連イベント
1⃣クロストーク
「展覧会基調講演 池田龍雄 画家が背負ったミッション」
講師:光田由里(多摩美術大学アートアーカイヴセンター所長・大学院教授)
「クロストーク 池田龍雄、その『あそび』と『たたかい』の現場から」
講師:光田由里、池田忠利(アーティスト、池田龍雄実弟)
古賀史生(佐賀新聞記者)
コーディネーター:野中耕介(当館学芸員)
[日時]2023年10月1日(日)午後1時30分~3時30分
[会場]美術館ホール
[参加料]無料、事前申し込み不要 [定員]400名
2⃣博物館・美術館セミナー
「ゲイジュツのあるところー池田龍雄と絵本の世界ー」
[日時]2023年10月7日(土)
[講師]岩永亜季(当館学芸員)
※時間はすべて午後1時30分~3時、会場は美術館2階 画廊
※参加無料、事前申し込み不要(各定員30名)
3⃣学芸員によるギャラリートーク
毎週土曜日の14時から、担当学芸員によるギャラリートークを行います。
※参加には特別展観覧券が必要です。
※10月7日は、博物館・美術館セミナー終了後の15時から。