OKADA-ROOM1周年記念セミナー 「120分deわかる!岡田三郎助」を開催しました。
7月2日(土)に、特別セミナー「120分 de わかる!岡田三郎助」を美術館ホールにて開催しました。
美術館のリニューアル、そしてOKADA-ROOMの開室からちょうど一周年の日に開催されたこのセミナーは、佐賀が誇る洋画家、岡田三郎助の人となりや作品の魅力についてもっともっと知っていただきたい、という思いで企画したものです。
(OKADA-ROOMについては...こちら)
第1部は、当館副館長で長年岡田三郎助の研究に携わっている、松本誠一学芸員による講義でした。
「S. OKADAの学(まね)び ―ポンペイ壁画からピカソまで―」というテーマで、岡田三郎助と西洋絵画の関わりを詳しく解説していただきました。
フランスに留学していた岡田三郎助は、ルーブル美術館に通って巨匠たちの作品を模写するなど、本場の油彩画から刺激を受け、積極的にそのエッセンスを吸収していました。
彼のアトリエには、ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》の複製画が飾られていたほか、ゴッホや若冲の作品にも関心を持っていたんだとか!
そして第2部では、クイズ形式で岡田三郎助にまつわるエピソードを楽しくご紹介しました。
その問題の一部をここでご紹介しましょう!
Q:岡田三郎助は、あることが大変苦手で、奥さんや弟子たちに頼んで代わりにしてもらったと言われています。ちょっと意外な、そのあることとは?
A:文字を書くこと B:数字の計算
さぁ、皆さん、どちらか分かりますか......?
正解は... Aの「文字を書くこと」です!
実は岡田三郎助は、字を書くのがあまり得意ではなかったようで、現存している手紙や原稿のほとんどが奥さんか弟子による代筆であることが分かっています。その稀さは、あの日本洋画の巨匠・黒田清輝をして、「(岡田の書簡は)将来国宝にする値打ちがある」と言わしめたほど!
絵が得意でも文字を書くのが苦手だなんて、ちょっと意外ですよね。
でも、なんだか「岡田さんってそんな人だったんだぁ~」と親しみが湧いてきませんか?
最後まで白熱した接戦が繰り広げられたクイズでしたが、めでたく最後まで勝ち抜かれたお二人には、岡田三郎助作品のジグソーパズルや図録などの豪華景品がプレゼントされました!
セミナーの後には、展示室でのギャラリートークも行いました。
今回の催しが、岡田三郎助やその作品に少しでも興味を持っていただくきっかけとなっていれば嬉しいです。
OKADA-ROOMでは、約2ヶ月に1回の頻度で展示替えを行っていますので、関連する画家たちの作品を含めて、いつでも新鮮なラインナップで展示を楽しんでいただくことができます。
博物館・美術館に足を運ばれた際は、ぜひ忘れずOKADA-ROOMをチェックしてみてくださいね!