佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

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(3月16日~18日)没後30年を記念し、美術館で野村昭嘉作品の特別展示を行います

2021年03月16日

1964(昭和39)年に佐賀市諸富町に生まれた画家、野村昭嘉(のむらあきよし)は、太古と未来、ノスタルジーと新しさが同居するような不思議な魅力をたたえる絵画作品を多数制作しましたが、30年前の今日(平成3年3月16日)、東京都立川市で起こった杭打機転倒事故の犠牲になりました。わずか26歳でした。
生き物のようにも見える架空の機械、ノスタルジックな色調や幾何学的な図形が組み合わされたリズムある構図であらわされた独特の世界観をもつ作品は、観る人の想像力を刺激し、作者亡き後の今も多くの人々を魅了し続けています。
野村と美大受験予備校立川美術学院で同級生だった漫画家の西原理恵子氏は、野村について「芸術家をこころざす者なら、命を売ってでも欲しいと思う『才能』があった」と評しています。

没後30年にあたり、本日から18日(木曜日)までの3日間、野村昭嘉の代表作を美術館2号展示室前で特別公開します。
ぜひ、ご観覧ください。

野村昭嘉作品特別展示風景1

野村昭嘉作品特別展示風景2

野村昭嘉作品特別展示風景3

野村昭嘉作品特別展示風景4

野村昭嘉《不詳》佐賀県立美術館

野村昭嘉《不詳》1988(昭和63)年、当館蔵

野村昭嘉《雲の製造II》佐賀県立美術館

野村昭嘉《雲の製造II》1988(昭和63)年、当館蔵

野村昭嘉(1964-1991) プロフィール

佐賀市諸富町に生まれる。幼い頃から書道や絵画を得意とした。1983(昭和58)年に佐賀県立佐賀北高等学校を卒業。翌年上京し、1986(同61)年に美学校、翌々年に東京美術学校専門学校に入学する。JACA'88日本イラストレーション展、第5回コンテンポラリーアートエキスポ東京など、多くのコンクールで受賞を重ね将来を嘱望されるも、弱冠26歳で不慮の事故により逝去。
自身のノートに書き残した「空想科学小説の古臭い未来」という言葉のように、超現実主義的でもクラシックでもあるような独自の画風を追求した。