名護屋城博物館

展示案内EXHIBITION

企画展「鬼島津が遺したものー島津義弘と文禄・慶長の役ー」

※この展覧会は終了しています。

2020年9月18日(金曜日) ~ 2020年11月 8日(日曜日)

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俳優 高橋英樹さん(企画展「鬼島津が遺したもの」アンバサダー)からのメッセージ

 戦国大名・島津貴久(たかひさ)の二男として生まれた島津義弘(よしひろ、1535~1619)は、初陣の岩剣城(いわつるぎじょう)の合戦を皮切りに、三州(薩摩・大隅・日向)統一などにおいて多くの軍功を挙げました。その後、島津氏は九州統一を目前にして豊臣秀吉に敗れ、豊臣臣下としての道を歩みますが、秀吉の分国策によって事実上分裂状態となった島津氏の中で、義弘は積極的に重い任務にあたることで一族の存続を図ります。
 彼は名護屋城築城にも積極的に関わり、肥前名護屋に陣屋を構えるとともに、文禄・慶長の役では朝鮮半島に渡り各地を転戦しました。特に慶長の役では、南原城(ナモンじょう)や泗川(サチョン)の戦い等で大きな戦功を挙げ、明・朝鮮軍から恐れられ、以降の日本では「鬼島津」(おにしまづ)のイメージが定着することになりました。
 当館では平成28(2016)年度より、島津義弘陣跡(特別史跡)の発掘調査を実施しています。その結果、石垣・玉石敷(たまいじき)・虎口空間(こぐちくうかん)など、陣屋の構造や在陣生活の一端を示す多くの手がかりが確認されました。
 本展覧会では、その最新成果を発表するとともに、島津義弘の名護屋在陣前後に関する様々な資料を紹介することで、新たな島津義弘像を明らかにし、その動向を通して文禄・慶長の役の実像や肥前名護屋の姿に迫ります。

企画展チラシ(表).pdf
企画展チラシ(裏).pdf

会期 令和2年(2020年)9月18日(金曜日)~11月8日(日曜日)
会場 佐賀県立 名護屋城博物館(企画展示室)
観覧料 無料
出品点数

約60点(国宝4点、重要文化財9点を含む)
※一部は会期中に展示替えを行います。

展示構成
(予定)

(1)戦国大名島津氏の登場
(2)豊臣政権下の島津氏と義弘
(3)文禄・慶長の役と島津義弘
(4)肥前名護屋の島津義弘陣跡と島津氏の城館
(5)文禄・慶長の役後の島津氏

主催 佐賀県立名護屋城博物館
後援 唐津市、唐津市教育委員会、一般社団法人唐津観光協会、肥前名護屋歴史ツーリズム協議会

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高橋英樹さんスペシャルトーク

※スペシャルトークの観覧申込受付は終了しました

 NHK大河ドラマで島津久光役、島津斉彬役を演じるなど、島津家とのゆかりの深い 俳優・高橋英樹さんを迎え、トークショーを行います。
(第一部)高橋英樹さんフリートーク「私と島津家」
(第二部)座談会「肥前名護屋の歴史と佐賀の魅力」
    高橋英樹さん×山口祥義知事×中尾清一郎佐賀新聞社社長

日時:令和2年9月22日(火曜日・祝日)13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
聴講料:無料
定員:250名(事前申込、抽選)
申込締切:令和2年9月3日(木曜日)


記念講演会「島津家と朝鮮出兵」

 豊臣政権や文禄・慶長の役研究に造詣の深い中野等先生に、朝鮮出兵における島津家の動向などについて分かりやすくお話しいただきます。

日時:令和2年9月27日(日曜日)13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
講師:中野等先生(九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
聴講料:無料
定員:先着250名(事前申込不要)

島津義弘陣跡見学バスツアー

学芸員の解説で島津義弘陣跡などを見学するバスツアーを開催します。

日時:令和2年10月4日(日曜日)10時~12時/14時~16時
参加費:無料
定員:各先着20名(事前申込不要)
集合場所:佐賀県立名護屋城博物館エントランスホール

お茶のおもてなし

薩摩焼のお茶碗、お菓子などでゆっくりとお茶をお楽しみください。

日時:令和2年10月18日(日曜日)10時~16時
会場:佐賀県立名護屋城博物館エントランスホール
協力:茶道宗偏流唐津支部
料金:500円(税込)
定員:先着50名  ※なくなり次第終了となります

なごや歴史講座

「鬼島津が遺したもの-島津義弘と文禄・慶長の役-」
日時:令和2年10月18日(日曜日)13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
講師:村松洋介(当館学芸員)
料金:無料
定員:先着250名(事前申込不要)

「南九州の中近世城郭」
日時:令和2年11月8日(日曜日)13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
講師:渕ノ上隆介(当館学芸員)
料金:無料
定員:先着250名(事前申込不要)

ギャラリートーク(学芸員による展示解説)

日時:令和2年9月19日(土曜日)、10月17日(土曜日)、11月7日(土曜日)
   11時~/14時~(各20分程度)
会場:佐賀県立名護屋城博物館企画展示室
料金:無料
定員:各先着20名程度(事前申込不要)

主な展示資料

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豊臣五大老連署状(とよとみごたいろうれんしょじょう) (慶長3年)11月2日付
(国宝「島津家文書」、東京大学史料編纂所蔵、本紙縦46.0cm×横66.5cm)
 慶長の役での島津義弘・家久の武功に対する、豊臣五大老(徳川家康、前田利家、毛利輝元、宇喜多秀家、上杉景勝)からの感状。

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紺糸威紫白肩裾胴丸大袖付(こんいとおどししはくかたすそどうまるおおそでつき)
(重要文化財、都城島津邸蔵、高さ77.0cm)
 島津義弘の兄・義久ゆかりの胴丸。

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島津氏分国太閤検地尺(しまづしぶんこくたいこうけんちしゃく)
(重要文化財、尚古集成館蔵、長さ45.0cm)
 島津領で使われた石田三成署名の検地尺。太閤検地の基準尺としては現存する唯一のもの。

07 (本)白釉茶碗(義弘御判手)(竪野系) - コピー.jpg
白釉茶碗義弘公御判手(竪野系)(はくゆうちゃわんよしひろこうごはんで たてのけい)
(鹿児島県歴史・美術センター黎明館蔵、高さ7.5cm)
 薩摩焼の初代朝鮮陶工が制作した義弘好みの茶碗。

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高麗虎狩図屏風(こうらいとらがりずびょうぶ)
(宮崎県指定重要文化財、都城島津邸蔵、左隻縦175.7cm×横192.0cm)
 島津勢による朝鮮半島での虎狩りの様子を詳しく描いた屏風絵。