テーマ展「創られる肖像 ー豊臣秀吉のイメージー」
※この展覧会は終了しています。
「猿」、「人たらし」、「賢い」。現代の私たちが持つ豊臣秀吉のイメージには、多様なものがあります。織田信長の亡き後、全国を統一し天下人となった秀吉については、数多くの逸話が語り継がれ、後世の人々が抱いた様々なイメージはそこから生まれたと考えられます。
没後間もない時期には秀吉は神として祀られており、礼拝用としての肖像画が制作されました。また、江戸時代以降には、秀吉にまつわる様々な逸話を記した物語の挿絵などでも数多くの「秀吉」が描かれました。生前の秀吉を知らない後世の人々は、この様な「秀吉」の姿からも、さらなるイメージを形作っていったことでしょう。
今回の展覧会では、名護屋城博物館所蔵の豊臣秀吉に関する様々な資料から生前の秀吉を垣間見るとともに、礼拝に用いられた多種多様な「豊臣秀吉画像」や江戸時代に一世を風靡した「絵本太閤記」などから、死後に創り上げられた秀吉のイメージとその変遷に迫ります。
会期
令和2年12月11日(金曜日)~令和3年1月31日(日曜日)〔52日間〕
※月曜休館(ただし1月11日(月曜日・祝日)は開館し、翌日が休館)
※年末は12月29日から休館、1月1日より開館
会場
佐賀県立名護屋城博物館 企画展示室
展示構成
(1)生前の秀吉 (2)神になった秀吉 (3)語られた秀吉
出品点数
約35点
観覧料
無料
主催
佐賀県立名護屋城博物館
会期中のイベント
(1)ギャラリートーク
12月26日(土曜日)・27日(日曜日)、1月23日(土曜日)・24日(日曜日)
いずれも14時00分~(20分程度)
料金:無料(事前申込等不要)
⇒ 1月23日(土曜日)・24日(日曜日)のギャラリートークについては中止となりました。
(2)なごや歴史講座
12月20日(日曜日)「建築史研究からみる肥前名護屋城」
1月17日(日曜日)「文化移入の記憶-活字文化のはなし-」
いずれも13時30分~15時、本館ホール
料金:無料(事前申込不要)
豊臣秀吉画像
(桃山~江戸時代初期/佐賀県重要文化財)
死後「豊国大明神」として神格化された秀吉を祀る、礼拝用の画像。
小振りだが、細部まで精緻に描かれている。
絵本太閤記
(江戸時代後期)
豊臣秀吉の一生を物語化したものに岡田玉山が挿絵を描く。
人気の高さのあまり幕府から発禁処分を受けている。
写真は織田信長の草履を懐で温めている場面。