名護屋城博物館

展示案内EXHIBITION

テーマ展「玄界灘でクジラがとれた日ーよみがえる記憶とにぎわいー」

※この展覧会は終了しています。

2021年6月18日(金曜日) ~ 2021年8月29日(日曜日)

 名護屋城博物館では、唐津・東松浦地域の歴史や文化に関する資料収集・展示活動も行っています。本展覧会は、佐賀県北部の玄界灘沿岸で江戸時代から戦後にかけて大きく栄えた捕鯨業について紹介するものです。
 江戸時代に紀州や土佐、九州、房総などで花開いた伝統的な捕鯨業。北部九州沿岸は日本最大の捕鯨地へと発展し、中でも呼子の北に浮かぶ小川島の近海は屈指の好漁場として名を馳せました。千人近くもの人々が従事した鯨組の操業は、唐津藩を代表する一大基幹産業でした。
 その後、明治期の末には動力船と大砲を使った近代的な捕鯨が導入され、戦後には小型船によるミンククジラ漁も盛んになりますが、昭和35年(1960年)を最後に玄界灘沿岸での捕鯨業は姿を消しました。江戸時代からの伝統を受け継ぎながら、同一の漁場でこれほど長きにわたって捕鯨業が継続した例は、全国的にみても非常に稀なことです。
 本展覧会では、江戸時代の勇壮なクジラとりを描いた絵図・絵巻や、近代捕鯨の様子を伝える古写真、実際に使用された道具などを通じて、人々の暮らしや地域の社会・経済を連綿と支え続けた捕鯨業のありさまや往時のにぎわいに迫ります。

タイトル テーマ展「玄界灘でクジラがとれた日 -よみがえる記憶とにぎわい-」
会期 令和3年(2021年)6月18日(金曜日)~8月29日(日曜日)
会場 佐賀県立名護屋城博物館 企画展示室
展示構成 (1)どうやってクジラをとっていたの? -描かれた古式捕鯨のすがた-
(2)なぜクジラをとっていたの? -鯨肉や鯨油の生産と利用-
(3)呼子・中尾家と鯨組を支えた人々
(4)近代捕鯨の盛衰 -玄界灘での近代捕鯨業-
出品点数 約40点(写真パネルは除く)
観覧料 無料
主催 佐賀県立名護屋城博物館

会期中のイベント

(1)なごや歴史講座
 ア「捕鯨絵巻を読み解く」
  日時:6月20日(日曜日)13時30分~15時
  会場:名護屋城博物館ホール
  講師:安永浩(当館学芸員)
  料金:無料
  定員:先着250名(事前申込不要)

 イ「佐賀県内の城と城下町について」
  日時:7月18日(日曜日)13時30分~15時
  会場:名護屋城博物館ホール
  講師:宮崎博司(当館学芸員)
  料金:無料
  定員:先着250名(事前申込不要)

(2)ギャラリートーク(担当学芸員による展示解説)
  日時:7月4日(日曜日)、8月1日(日曜日)、8月29日(日曜日)
     いずれも11時~/14時~(各20分程度)
  会場:名護屋城博物館企画展示室
  料金:無料(事前申込等不要)
  定員:先着20名程度

(3)ナイトミュージアム2021
  日時:8月7日(土曜日)18時30分~21時
  会場:名護屋城博物館、名護屋城跡
  料金:無料(事前申込が必要)
  定員:30組70名

主な展示資料


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小児の弄鯨一件の巻(しょうにのもてあそびくじらいっけんのまき)
 嘉永2年(1849年)写  本館蔵  (本紙縦26.6cm×横1154cm)
 唐津藩士の木崎攸軒(きざきゆうけん)が安永2年(1773年)に制作した捕鯨絵巻で、彼が唐津藩領内の様々な産業を描写した「肥前国産物図考」の中の一巻。小川島近海での鯨組の操業について、図と文章で詳細に記している。今回は全長11mを超える長大な絵巻全体を広げて展示する。

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小川島捕鯨図屏風(おがわしまほげいずびょうぶ) 
 森一鳳(もりいっぽう)作  江戸時代後期  本館蔵 (本紙縦117.7cm)
 小川島近海でのクジラ捕りの各場面を鳥瞰図の中に描いた作品。小川島東での捕獲の様子を描いた右隻と、小川島の納屋場での解体作業などを描いた左隻からなる(写真は右隻)。唐津市内の旧家に蔵されてきたもので、傷みが著しかったため、本館への寄贈を機に修復を行い、今回が修復後の初公開となる。

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絵葉書「呼子港近海捕獲鯨」
(よぶここうきんかいほかくくじら)
 昭和初期  本館蔵  ※パネル展示
 昭和5年(1930年)1月に加部島の事業場に引き揚げられた体長約20mのナガスクジラ。後方には社員や解剖夫らの姿も見える。