名護屋城博物館

展示案内EXHIBITION

テーマ展「亀井家に伝わった異国のかけら」

※この展覧会は終了しています。

2021年12月10日(金曜日) ~ 2022年2月 6日(日曜日)

 山陰の智将・亀井茲矩(かめいこれのり)(15571612年)。九州では馴染みの薄い武将ではありますが、領地であった因幡国鹿野藩(現在の鳥取市鹿野町)の領内を発展させる様々な改革を行った功績から、現在もなお親しまれ、尊敬されています。領内を良く治める一方で、亀井茲矩は「琉球守」や「台州守」を名乗る等、海外を強く意識しており、九州以外の大名として唯一朱印船貿易を行い、東南アジアの国々との交易を行いました。
 文禄の役では、茲矩は豊臣秀吉の命により朝鮮半島へと渡海しています。その際に持ち帰ったと伝わる亀井家伝来品「亀井家資料」の中には、おそらく茲矩が朱印船貿易によって手に入れたであろう資料も含まれています。これら「亀井家資料」は名護屋城博物館開館後間もなく亀井家より御寄贈いただいており、様々な国から伝わったものや技術をい知ることができる大変貴重な資料です。
 今回の展覧会では、当館所蔵の「亀井家資料」を初めて一堂に展示するとともに、茲矩の死後、亀井家が転封となった津和野に伝来した、茲矩の異国にルーツを持つ品々をご紹介します。山陰の小国から世界を夢見た亀井茲矩の姿をご覧ください。

 

会期

 令和3年12月10日(金曜日)~令和4年2月6日(日曜日)〔62日間〕
  ※月曜休館(ただし1月11日(月曜日・祝日)は開館し、翌日が休館)
  ※年末は12月29日から休館、1月1日より開館

会場

 佐賀県立名護屋城博物館 企画展示室

展示構成

(1)山陰の知将 亀井茲矩 (2)茲矩と文禄の役 (3)世界を夢見た茲矩

出品点数

 約45点

観覧料

 無料

主催

 佐賀県立名護屋城博物館

会期中のイベント

(1)ギャラリートーク
   1月8日(土曜日)・9日(日曜日)・10日(月曜日)、2月5日(土曜日)・6日(日曜日)
   
いずれも1100分~、1400分~(20分程度)、企画展示室
   料金:無料(事前申込不要)
   ※2月5日(土曜日)、6日(日曜日)のギャラリートークは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止となりました。

(2)なごや歴史講座
   12月19日(日曜日) 「肥前名護屋城図屏風にみる建築」
   1月16日(日曜日)  「亀井家に伝わった異国のかけら」
   いずれも1330分~15時、本館ホール
   料金:無料(事前申込不要)

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仏狼機砲(ふらんきほう)(17世紀初頭)(津和野町郷土館蔵)

文禄の役の際に朝鮮から持ち帰った戦利品として伝わっているが、実際には朱印船貿易の輸入品と推定されている。仏狼機砲はもともとヨーロッパよりもたらされたものであるが、事故が多い等の理由からヨーロッパでは早くに使用されなくなり、主に火器の遅れた東アジアで盛んに用いられた。

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鎧下(袷)(よろいした あわせ)(17世紀初頭) 丈93cm

鎧の下に着る下着。襟の内側には3色の布で襞がつけられている。襟元にボタンもついており洋装の文化を和装にとりいれたことが窺える。立襟は首を保護できる上に衛生的であったことから、鎧下に取り入れられた。