テーマ展「サムライたちの手紙」を開催します
名護屋城博物館では、名護屋城跡や大名陣跡を中心とした城郭史、唐津・東松浦郡の歴史や
文化を調査研究、展示してきました。今回は、侍たちによって書かれた手紙(古文書)に焦点を
あてた展覧会を下記のとおり開催します。
私的あるいは公的に書かれた手紙は、情報伝達や権利保障、指揮命令など、様々な意味や性格を
持っていました。そして、書かれた時だけではなく、その後も大切にされて生き続け、家の由緒を
証する役割なども果たしました。そのように伝えられた手紙は、現代に生きる私たちに、書き手と
受け手の関係性や当時の状況を伝えてくれるだけでなく、書き手の心情をも伝えてくれるものもあり
ます。
本展覧会では、手紙の内容や、書かれた手紙が伝えられ、後世において活用されていく過程を、
手紙を書く、手紙を残す、手紙を活用する、という3つの構成で展示します。手紙を通じて、文禄・
慶長の役や江戸時代の唐津・東松浦半島の歴史をご紹介するとともに、手紙が写されたり形を変え
られたりしながら後世に伝えられ、活用される様子も展示します。また、花押や朱印、紙の大きさと
いった手紙の形式も見どころです。
会期 |
令和7年(2025年)7月18日(金曜日)~8月31日(日曜日) 〔45日間〕※月曜日休館、ただし月曜日が祝休日の場合は翌日 |
会場 |
佐賀県立名護屋城博物館 2階 企画展示室 |
観覧料 |
無料 |
主催 |
佐賀県立名護屋城博物館 |
出品点数 |
36点 |
展示構成
コーナー | 主な展示資料 |
1 手紙を書く |
・天正二十年十一月二十八日付鍋島直茂願文(〇) ・文化十四年十月付洪忠太夫・同助太夫宛申傳 ・加藤清正画像 |
2 手紙を残す |
・四月九日付長束正家書状(〇) ・(文禄二年)五月十五日付北政所宛豊臣秀吉自筆状 ・(寛永十三年)二月九日付多久茂辰宛鍋島勝茂書状(▢) |
3 手紙を活用する |
・直茂公譜(写) ・武将自筆花押貼交屏風 ・洪系譜 |
〇は佐賀県立図書館所蔵、▢は多久市郷土資料館所蔵
その他の資料は名護屋城博物館所蔵及び寄託資料
展覧会関連イベント
(1)なごや歴史講座「肥前名護屋城の記憶と歴史ー近世・近代の地誌・紀行文にみる名護屋ー」
日時:7月20日(日曜日)13時30分~15時
場所:本館1階ホール
料金:無料(事前申し込み不要)
(2)なごや歴史講座「近代、有田周辺地域のやきもの海外輸出ー中国から朝鮮へー」
日時:8月17日(日曜日)13時30分~15時
場所:本館1階ホール
料金:無料(事前申し込み不要)
※各回のなごや歴史講座の後に展示解説を行います。
主な展示資料
・(文禄二年)五月二十二日付北政所宛豊臣秀吉自筆書状(佐賀県重要文化財)
名護屋在陣中に、
講和の条件を示したとなどについて述べ、
・武将自筆花押貼交屏風(左隻)
戦国時代から江戸時代にかけての武将の書状に据えられた、花押(サイン)や朱印、
黒印の部分を切り取って屏風に貼り付けたもの。豊臣秀吉の朱印や、鍋島勝茂、伊達政宗などの
花押も収められています。
・加藤清正像
加藤家の家紋のひとつである、桔梗紋が入った裃を着用した清正を描く。
江戸後期の狩野派の絵師、茂呂金朝が、京都
(現在、本圀寺の画像は大東急記念文庫蔵)。
江戸時代末期には本圀寺の清正画像の摸本が数多く作られ、
後世の清正のイメージに影響を与えました。
お問合せ先
佐賀県立名護屋城博物館
〒847-0401 佐賀県唐津市鎮西町名護屋1931 番地3
TEL.0955-82-4906(学芸課直通)
FAX.0955-82-5664
e-mail nagoyajouhakubutsukan@pref.saga.lg.jp