名護屋城博物館

展示案内EXHIBITION

テーマ展「サムライたちの手紙」を開催します

2025年7月18日(金曜日) ~ 2025年8月31日(日曜日)

 名護屋城博物館では、名護屋城跡や大名陣跡を中心とした城郭史、唐津・東松浦郡の歴史や

文化を調査研究、展示してきました。今回は、侍たちによって書かれた手紙(古文書)に焦点を

あてた展覧会を下記のとおり開催します。

 私的あるいは公的に書かれた手紙は、情報伝達や権利保障、指揮命令など、様々な意味や性格を

持っていました。そして、書かれた時だけではなく、その後も大切にされて生き続け、家の由緒を

証する役割なども果たしました。そのように伝えられた手紙は、現代に生きる私たちに、書き手と

受け手の関係性や当時の状況を伝えてくれるだけでなく、書き手の心情をも伝えてくれるものもあり

ます。

 本展覧会では、手紙の内容や、書かれた手紙が伝えられ、後世において活用されていく過程を、

手紙を書く、手紙を残す、手紙を活用する、という3つの構成で展示します。手紙を通じて、文禄・

慶長の役や江戸時代の唐津・東松浦半島の歴史をご紹介するとともに、手紙が写されたり形を変え

られたりしながら後世に伝えられ、活用される様子も展示します。また、花押や朱印、紙の大きさと

いった手紙の形式も見どころです。

会期

令和7年(2025年)7月18日(金曜日)~8月31日(日曜日)

〔45日間〕※月曜日休館、ただし月曜日が祝休日の場合は翌日

会場

佐賀県立名護屋城博物館 2階 企画展示室

観覧料

無料

主催

佐賀県立名護屋城博物館

出品点数

36点

展示構成

コーナー 主な展示資料
1 手紙を書く

・天正二十年十一月二十八日付鍋島直茂願文(〇)

・文化十四年十月付洪忠太夫・同助太夫宛申傳

・加藤清正画像

2 手紙を残す

・四月九日付長束正家書状(〇)

・(文禄二年)五月十五日付北政所宛豊臣秀吉自筆状

・(寛永十三年)二月九日付多久茂辰宛鍋島勝茂書状(▢)

3 手紙を活用する

・直茂公譜(写)

・武将自筆花押貼交屏風

・洪系譜

〇は佐賀県立図書館所蔵、▢は多久市郷土資料館所蔵

その他の資料は名護屋城博物館所蔵及び寄託資料

展覧会関連イベント

(1)なごや歴史講座「肥前名護屋城の記憶と歴史ー近世・近代の地誌・紀行文にみる名護屋ー」 

  日時:7月20日(日曜日)13時30分~15時

  場所:本館1階ホール

  料金:無料(事前申し込み不要)

(2)なごや歴史講座「近代、有田周辺地域のやきもの海外輸出ー中国から朝鮮へー」 

  日時:8月17日(日曜日)13時30分~15時

  場所:本館1階ホール

  料金:無料(事前申し込み不要)

※各回のなごや歴史講座の後に展示解説を行います。

主な展示資料

豊臣秀吉自筆書状.jpg

・(文禄二年)五月二十二日付北政所宛豊臣秀吉自筆書状(佐賀県重要文化財)

名護屋在陣中に、上方かみがたにいる正室の北政所へ送った書状。明国使節との会見や、

講和の条件を示したとなどについて述べ、追而書おってがきで淀殿の懐妊にも触れています。

 

武将自筆花押貼交屏風 (1).jpg

・武将自筆花押貼交屏風(左隻)

戦国時代から江戸時代にかけての武将の書状に据えられた、花押(サイン)や朱印、

黒印の部分を切り取って屏風に貼り付けたもの。豊臣秀吉の朱印や、鍋島勝茂、伊達政宗などの

花押も収められています。

 

 

加藤清正像.jpg

・加藤清正像

加藤家の家紋のひとつである、桔梗紋が入った裃を着用した清正を描く。

江戸後期の狩野派の絵師、茂呂金朝が、京都本圀寺ほんこくじの清正画像を写したもの

(現在、本圀寺の画像は大東急記念文庫蔵)。

江戸時代末期には本圀寺の清正画像の摸本が数多く作られ、

後世の清正のイメージに影響を与えました。

お問合せ先

佐賀県立名護屋城博物館
〒847-0401 佐賀県唐津市鎮西町名護屋1931 番地3
TEL.0955-82-4906(学芸課直通)
FAX.0955-82-5664
e-mail nagoyajouhakubutsukan@pref.saga.lg.jp