佐賀県内で初めて確認されたオヒキコウモリを県立博物館で特別展示します
※この展覧会は終了しています。
博物館
2012年10月23日(火曜日)~ 2012年12月 2日(日曜日)
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オヒキコウモリは、全国的にも珍しく、環境省第4次レッドリスト(平成24年8月)では、絶滅危惧2類(VU)となっています。
先月、佐賀県立博物館・美術館の敷地において、オヒキコウモリが佐賀県内で初めて確認されました。九州では、福岡県・熊本県・宮崎県に次いで4県目7例目となります。今回、このオヒキコウモリを、佐賀県立博物館において下記のとおり特別展示します。
佐賀県内では、今まで5種類のコウモリ(アブラコウモリ(イエコウモリ)・キクガシラコウモリ・コキクガシラコウモリ・モモジロコウモリ・ユビナガコウモリ)が見つかっており、このオヒキコウモリが6種類目となります。
絶滅危惧種を見られる貴重な機会ですので、多くの方の御来館をお待ちしています。
展示名称 | 佐賀県初確認オヒキコウモリ特別展示 |
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展示期間 | 平成24年10月23日(火曜日)~12月2日(日曜日) |
展示場所 | 佐賀県立博物館エントランスホール |
今回確認されたオヒキコウモリの概要
(1)今回確認した種
オヒキコウモリ Tadarida insignis (Blyth,1861)
翼手目小翼手亜目オヒキコウモリ科
(2)確認年月日
平成24年9月5日(水曜日)
(3)確認場所
佐賀県立博物館駐車場(環境省メッシュコード:4930-6294)
(4)発見者
佐賀県立博物館職員(竹下正博、久冨伸一郎)
(5)同定者
ア 第1同定者
大宅利之(佐賀県立博物館学芸課主査)
イ 第2同定者
副島和則(佐賀自然史研究会会長)
坂本兼吾(佐賀県立嬉野高等学校校長)
ウ 最終同定者
舩越公威(鹿児島国際大学教授)
(6)体長等
体長144.4ミリメートル、頭胴長94.0ミリメートル、尾長50.0ミリメートル、翼開長342.0ミリメートル
その他
- オヒキコウモリは、尾膜から尾が頭胴長の3分の1以上突き出ています。頭は扁平で、耳介(じかい)は大きく丸みを帯びて前方に張り出しており、体毛は黒褐色です。
- 今回のオヒキコウモリは、次のいずれかの理由で確認されたものと考えられます。
ア 「迷行」コウモリとして偶然見つかった可能性
飛翔能力が非常に高い種であるため、普段はそこに生息していませんが、何らかの原因によって偶然たどり着いたものと考えられます。
イ 周辺に「ねぐら」(コロニー)がある可能性
「ねぐら」(コロニー)は、全国で5か所(宮崎県・高知県・京都県の無人島、広島県の校舎(消滅)、静岡県の海岸岩場)しか見つかっていませんので、もし、今後の調査で確認されれば、貴重な事例となります。