特別展「桃山三都ー京・大坂と肥前名護屋ー」
織田信長の後を継ぎ、天下統一を進めた豊臣秀吉は、京(京都)に聚楽第や伏見城を、大坂(現在の大阪市)の石山本願寺跡に大坂城を築き、都市を整備しました。
そして、文禄・慶長の役(1592~98)の出兵拠点として肥前国松浦郡の北端(現在の佐賀県唐津市名護屋)に名護屋城を築きました。名護屋には、秀吉はもちろん、徳川家康、前田利家ら全国のほとんどの武将が陣を構え、城下には数多の人々が集まり、人口20万人とも推計される大都市が誕生しました。その巨大さは名護屋を訪れた関東の武将をして「城石垣は京都にも勝り」「天守なども聚楽第にも勝る」と言わせ、「京、大坂、堺の者たちが皆やってきているので望みのものは何でも手に入る」と慨嘆せしめるもので、まるで首都が移転したような賑わいでした。現在、名護屋は名護屋城跡を中心に半径3キロの範囲内に約150の陣跡が残っており、名護屋城跡と23の陣跡が国の特別史跡に指定され、佐賀県立名護屋城博物館を拠点として保存整備事業が進められています。
この大都市名護屋は、秀吉の死とともに文禄・慶長の役が終息するとその役割を終えました。集まった人々は国元へ帰り、名護屋が都市として機能したのはわずか7年間でした。
「三都」といえば一般的に京・大坂・江戸が想起されますが、当時の名護屋は京・大坂に匹敵する規模や役割があるとともに、「文禄・慶長の役の出兵拠点」「熟爛期の桃山文化の拠点」「わずかな期間で成立し消滅した巨大都市」であることなど日本史上、類を見ない性格を持っています。
本展覧会では、京・大坂・肥前名護屋を《桃山三都》と位置付け、桃山時代の豪華絢爛な文化を再確認するとともに、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の天下統一事業の中で京・大坂と並ぶ主要な役割を持った大都市名護屋の実像に迫ります。
会期 | 2024年12月6日(金曜日)~2025年1月29日(水曜日) |
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開催時間 | 9時30分~18時 |
休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、11月5日~11月15日、年末年始(12月29日~1月1日)、1月14日(火曜日)は休館。 ※1月13日(月曜日・祝日)は開館。 |
会場 | 佐賀県立美術館(2・3・4号展示室) |
観覧料 |
当日一般 1,400円 ※前売一般及び二度見券は11月5日~12月5日に次の場所で販売します。 ※小学生以下は要保護者同伴。 |
主催 |
佐賀新聞社、佐賀県立美術館 ※この展覧会は、佐賀新聞創刊140周年記念事業の一つともなっています。 |
特別協賛 | 木下グループ、草苑、冠婚葬祭セリエンス、ホテルマリターレ創世 |
後援 | 県内20市町教育委員会、サガテレビ、エフエム佐賀、 NBCラジオ、ぶんぶんテレビ、RKB毎日放送、テレビ西日本、 テレQ、FBC福岡放送、KBC |
展覧会 ホームページ |
関連イベント等
福岡市博物館 総館長 中野 等(なかの ひとし)氏 講演会
【テーマ】豊臣秀吉と肥前名護屋
【日時】12月14日(土曜日)13時30分から
【会場】佐賀県立美術館ホール
【講師】中野 等(福岡市博物館 総館長)
【聴講料】無 料
【定員】400人(※専用フォームから要事前申込み)(※定員に達し次第締め切り)
【専用フォーム】https://forms.gle/wXqVbDS9gZCjYv5n7
博物館・美術館セミナー
・「古文書を読んでみようー桃山時代の古文書たちー」
【日時】12月15日(日曜日)13時30分~15時
【講師】松本尚之(まつもとたかゆき)(佐賀県立博物館学芸員)
【会場】佐賀県立美術館2階 画廊
【聴講料】無料
【定員】約30人(事前申込みは不要)
・「大明国より勅使名護屋までこし候―豊臣秀吉と文禄・慶長の役―」
【日時】令和7年1月11日(土曜日)13時30分~15時30分
【講師】浦川和也(うらかわかずや)(佐賀県立博物館副館長)
【会場】佐賀県立美術館2階 画廊
【聴講料】無料
【定員】約30人(事前申込みは不要)
SAGA GAYA MUSEUM(静かにしないでよい鑑賞時間)
【日時】12月20日(金曜日) 18時~20時(開館時間延長)
12月21日(土曜日) 9時30分~12時
12月22日(日曜日) 14時~18時
【会場】展覧会場内
【内容】話したり、笑ったり、思わず声をあげたりしながら、自由な雰囲気の中で鑑賞していただける時間
展示作品(抜粋)
肥前名護屋城図屏風 佐賀県立名護屋城博物館 蔵
黄金の茶室【復元】 佐賀県立名護屋城博物館 蔵
※一部作品は展示替えがあります。作品の展示スケジュールや関連イベントの詳細は展覧会ホームページをご参照ください。