佐賀県立博物館|佐賀県立美術館

EXHIBITION展示案内

テーマ展「知られざる佐賀の画家たち」を開催します

2025年5月15日(木曜日)~ 2025年7月 2日(水曜日)

 佐賀県立美術館では佐賀県出身、あるいは佐賀にゆかりのある美術家たちの作品をコレクションし紹介しています。今回のテーマ展では、今日、その生涯や画業がいまだ明らかでない、「知られざる」佐賀の画家たちを紹介します。佐賀県立美術館では佐賀県出身、あるいは佐賀にゆかりのある美術家たちの作品をコレクションし紹介しています。今回のテーマ展では、今日、その生涯や画業がいまだ明らかでない、「知られざる」佐賀の画家たちを紹介します。
 明治時代、佐賀県内で教師として教鞭を執りながら、洋画を独自に学んだ鶴清気つるはるき(1863~1938)、嬉野に生まれ世界を放浪し洋画を描いた実力派、松尾松濤まつおしょうとう(1883~1962)、「築地反射炉絵図」「長崎海軍伝習所ノ図」他、佐賀鍋島藩の記録画で名を残した日本画家、陣内松齢じんのうちしょうれい(生没年不詳)等々、有名でなくとも瞠目すべき活躍を果たした人々がいます。
 また本展で特に注目していただきたいのは、大正時代の洋画家藤田遜ふじたゆずる(1888~1917)の新発見の油彩画です。彼は基山町に生まれ、東京美術学校(現東京藝術大学)で黒田清輝らに学んだ後に帰郷、佐賀美術協会の展覧会に出品しますが、将来を嘱望されながらも病のため夭折します。今回、藤田の数少ない貴重な作品を紹介します。
 本展では知られざる佐賀の画家たちとその作品に光を当てますが、彼らの個性的な表現は、改めて私たちにアートの奥深さを伝えてくれます。ぜひ御覧ください。


                  記
1 会  期  令和7年(2025年)5月15日(木曜日)~7月2日(水曜日)
2 開館時間  9時30分~18時
3 休館日   毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
4 会  場  佐賀県立博物館 3号展示室(佐賀市城内1丁目15-23)
5 観覧料   無料
6 関連行事
  (1)博物館・美術館セミナー「佐賀の絵描きたち、その奥深き世界-佐賀県の近・現代絵画史を読む-」
     日時:5月17日(土曜日)13時30分~ 場所:美術館2階画廊
  (2)担当学芸員によるギャラリートーク日時:6月14日(土曜日)13時30分~  場所:博物館3号展示室

博物館テーマ展「知られざる佐賀の画家たち」出品作品

明治時代、佐賀にも洋画を描く先生がいた―つる 清気はるき

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                          《清流》 明治時代 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

大正時代、佐賀美術協会で輝いた新星―藤田ふじた ゆずる  

夭折した画家、藤田遜の新発見の油彩画を公開します。

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       藤田 遜《座裸婦》大正時代 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

その生涯が謎に包まれた実力派―松尾まつお 松濤しょうとう

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                         松尾松濤《風景(牧場)》 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

岸田きしだ 劉生りゅうせいとともに腕をふるう―中島なかじま 正貴まさき

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中島正貴《静物》 1926(大正15)年 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

革命は静かに、しかし強烈に―大塚おおつか むつみ

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大塚 睦《洪水》 1940(昭和15)年頃 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

記録画だけじゃない、すぐれた日本画家―陣内じんのうち 松齢しょうれい

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                   陣内松齢《大原女》 1913(大正2)年 絹本着色 佐賀県立美術館蔵

 

 

 

ひっそりとその名を刻む、唐津の偉才―武谷たけたに 雪嶺せつれい

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                            武谷雪嶺《花鳥・山水図》 紙本淡彩 佐賀県立美術館蔵